写意画の創作:三才の原理によって写意画を描きます。

写意画(Xieyi)は、古代中国において道教のシンボルとして描かれてきた絵画です。
かつては、水墨のなめらかな画面の中に象徴を組み込み、滑らかに彩色された符図的な表現が主流でした。現代では、風水やシンボルの作用を意識した絵画として描かれています。
左の写真は、最初に「マーク」として描かれた水墨画(CG)です。この水墨画に、Photoshop上で独自の手法と効果を加えることで、幻想的で非常になめらかな表現へと仕上げています。写意画において、この「なめらかさ」は特に重要な要素です。
写意画の制作では、まず墨によって構図を描きます。哲理詩の言葉や山水などの風景、さまざまな事象からタオコードを読み取り、それを符図として描写します。その後、多色化して作品を完成させていきます。古代では、鉱物を水で溶いた顔料が用いられていました。
私は、原画となる墨絵に、さまざまなエフェクトを用いながら、水墨画に相当するなめらかさを追求します。その過程でタオコードをさらに深く読み解き、符と風水を組み込んだ写意画として完成させていきます。
写意画にとって「なめらかさ」は無為自然の鉄則であり、極めて重要な要素です。
現在の多くの絵画とは大きく異なり、象徴的な無為自然を、特別な手法によって表現しています。
0|🌿原理

天は生み、地は育み、人は調和する。
符には天の力――形なき秩序が宿り、風水には地の力――大地の息が流れる。人は描く行為によってその二つを結び、三才の調和を「泰」としてこの世界に顕す。
🌏三才の哲理 ― 天・地・人
古代中国の宇宙観には、三才(天・地・人)という思想があります。
天(Tian)は万物の始まりを与え、地(Di)はそれを育み養い、そして人(Ren)はその中心にあって、両者を調和させる存在です。
人がこの天と地の二つの大いなる力と合一するとき、その存在は「泰(Tai)」と呼ばれ、宇宙全体の均衡と統合を体現する者となります。
『史記・封禅書』には、「天一・地一・泰一」こそが最高の存在であると記され、それは天・地・人の三才を宿す完全な存在を意味します。
この哲理において、**符(Fu)**は「天の力」を象徴します。それは形なき創造のエネルギーであり、宇宙秩序の霊的原理です。
一方で、**風水(Feng Shui)**は「地の力」を体現します。それは物質世界の流れと均衡、養う力そのものです。
そしてこの天と地の二つの力を調和し、会得するのが「人の力」です。この三者が合一したとき、人は天地の意志を媒介する存在――すなわち「泰」となります。
したがって、写意画(Xieyi Painting)とはこの三才の哲理を生きた形で表すものです。
符によって天の力を練り込み、風水によって地の息を取り込み、そして人の行為(描くこと)を通して、その調和の本質をこの現象世界に顕す――それが「泰」の能力であり、写意画は、天・地・人の三才を一つに融かし、可視の世界へと送り出す生命の表現なのです。
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